ご依頼が完了するのなら、今尾電機での施工にこだわる必要はない。
スペアタイヤの位置には排水タンクが付いているんです。
電源にかかわらず、車にエアコンを取り付けるうえで必要になる室外機のスペース。
キャンピングカーというのは常にスペース、空間とのせめぎ合いで作業が進みます。
これはとんでもないタンクやぞ。
車両チェックは事前に行っておりますが、限られた時間の中でのチェック。
作業段階でその難しさが露見することは珍しいことではありません。
限られた時間の中ですべてが分かる、そんな人間に私はなりたい。
ビスでの固定はもちろん、外周を360度覆うようにコーキング。
ネジを外したところでびくともしない。頑固すぎる、いやむしろ素晴らしい取付だ。エアコンを取り付けないなら。
この排水タンクを外さなくては作業を進めることはできない。
今尾電機ではこのタンクは外せない。提携板金業者のおやじに頼むことにしよう。
地域の力で解決するのも、一手。
無理やり外すことも可能かもしれません。
しかし、車両に不必要な負担をかけるのは一種「無駄」と言えるのではないでしょうか。
なにこれ。切断してもいいわけ?
切断とは物騒な。おたのみもうす。
専門外からみれば、難問。されど専門家からみれば、Easy。
預けた次の日には、切断面の見える排水タンクと共に里帰り。悩んでいた今尾電機サイドは苦い顔。
地域の中、横のつながりは何物にも代えられない財産かもしれない。
お客様指定位置は車両左奥。
ポップコンeE用の取付金具、NV200用の取付金具。
そんな便利なものはございやせん。製作上等、やぁってやるぜ
ルーフ傾斜に合わせて金具を折り曲げていきます。
平均的に試作回数は3回ほど。
見た目と強度の両立を図ります。
配管を通すために、切り欠きを入れる必要がある。もちろん最小限に留めるつもり。
完成のイメージはできた。
続いて、下回り。
国産サブバッテリー、INADA。
エアコン取付と同時にサブバッテリーを交換する、一石二鳥。
終了間際に再度ステーを作り直し。マーク4。
ワンオフである以上、試作と作り直しは必然。
完成。
ステー、エアコンを取り付けている木板はすべてブラックに。
前方にある引き出しの蓋は、「カチッ」という点までは開けないものの
開閉、物の出し入れは可能。
限界まで12Vエアコン飛び出しを抑えた甲斐がありました。
エアコン前方にあるテレビステー駆動、確認。問題なし。
収まりもよく、夏に向けた準備は完了。
外した排水タンクは、今尾電機にて廃棄させていただき、作業は終了となります。
今回は今尾電機だけではなく地元の板金屋さんの力も借りました。
あくまでもご依頼の完了が目的であって、こだわり。
その手段は目的を果たせるのならば、最善を尽くす。柔軟である。
それこそが今尾電機らしさであります。
ご依頼、ありがとうございました!