バッテリーに関わって、半世紀以上。
地域の皆様のメインバッテリーのよろずを解決してまいりましたが、そんな今尾電機にはたくさんの質問が届きます。
このコラムでそれを紹介していきましょう。
私がこれまで聞いてきた質問をまとめて、実際に作業者にも聞いてみました。
- バッテリーって基本、何年くらい持つの?
だいたい、3~5年もつかなぁ~
まず、ほとんどのバッテリーが2~3年の保証期間を設定しており、原則、保証期間内は問題なく使えることが多いです。
ただお客様の使用状況により左右されることが多く、保証期間の三倍近い期間ご使用頂く人もいれば、保証期間内に寿命がきてしまうこともあります。
保証も、通常使用しているうえでのバッテリー劣化に関しては保証が効きませんので仕方なく交換となってしまいます。- バッテリーをできるだけ長く使うには、どうしたらいいの?
毎日、乗ること。
バッテリーは使っていない時でも、放電し続けています。
そのため、エンジンをかけて充電しないと、放電の時間が結果的に長くなり上がりやすくなります。
加えて減った状態から急激に充電する行為もまた、バッテリーの寿命を短くしますから、どちらにしても、より多く乗る、エンジンをかけるべきだと考えています。- バッテリーに種類はあるの?
あるよ。
ディープサイクルやAGMバッテリーなどの構造的違いのほかに、サイズが同じでもグレードと容量の違いもあります。例えば充電制御車やアイドリングストップ車の場合は同じ容量でもグレードの高いバッテリーにする必要がありますね。
- アイドリングストップ付き車に、安価なバッテリーをつけても良いですか?
使えるけど、すぐわるなる。(※悪くなる)
安価でもアイドリングストップ車対応と明記されているなら、原則大丈夫なはず。
ただ、アイドリングストップ車対応ではないバッテリーの場合は話が異なります。
サイズは同じでも容量、性能が全く異なるため、始動、使用はできるが、一カ月もたず、悪くなってしまうことも。- アイドリングストップキャンセラーを使用していれば、安価なバッテリーでも良いですか。使わないんだから。
あかんな。(※だめ)
先ほど性能も異なると言いましたが、その違いの一つとして充電効率性能が挙げられます。
アイドリングストップ車の場合、非搭載車に比べて、充電量が少ないです。(燃費のため。燃費をよくするにはエンジン回転量に依存する発電機をできるだけ動かさないほうが良い)
例えアイドリングストップしなかったとしても、キャンセルしていたとしても、充電が少ないため、すぐバッテリーが悪くなってしまいます。- 車によってバッテリーの種類が違うの?品番はどこに書いてあるの?
違うよ、見ればわかるかな。
日本車だと、バッテリーの横幅で確認することが多いですね。19cm、24㎝、26cm・・・など。外国車だとアンペア数で測ったり。
バッテリーに書かれた品番で確認するのが最も手早いですが、最近はカバーなどで容易にみられないようになりましたので困りもの。- 週末しか車には乗らない。バッテリー上がりを防ぐには?
のりなよ。
全く乗らない時でも車をいたわるつもりで、時々エンジンをかけてあげてください。例えば二週間に一回とか。
ネットで買える安い充電器をかけておくだけでも効果抜群!- バッテリーが悪くなったら、交換する必要がある?
交換が一番、充電も一考。
バッテリーが悪くなった、というのは中々曖昧なところで判断が難しいところ。
確実に悪くなったと判断できるバッテリーは端子が溶けていたり、筐体が異常膨張していたり、手遅れ一歩手前レベルのことが多いですね。
それゆえに診断機などで間接的に判断して、交換を推奨することが多いです。
状態によっては、充電すれば現役バリバリのバッテリーもいますよ!- 車検ごとにバッテリーを交換したほうが良いでしょうか?
おススメです。せんでもいいけど。(※しなくてもいいけど)
難しい質問です。二年に一回車検なら、予防的に交換しても良いと思います。ただ交換しないとバッテリー上がりを起こすという確証はありませんから。様子見でも全然良いと思います。
理想の交換タイミングは、ギリギリまで待つことですね。
財布的に、理想です。- バッテリーがダメになった目安を教えてほしい。
エンジンがかかりにくいなら。
やはり、一番はエンジンのかかりにくさ。いつもは一発、すぐにかかるのに、キュルキュル音を繰り返してかからなかった、多く繰り返したときは注意が必要。
あと、最近多いのはアイドリングストップしなくなった、ハンドルがいつもより重い気がする、などは電子制御の最先端車両に多い特徴かもしれませんね。- バッテリーが二個ついています。両方同時に交換する必要があるのでしょうか。
ニコニコ(^^)交換(※二個交換)
↑本当に言ってました。もちろん私は笑いませんでしたよ。寒すぎです、極寒。
日本車で二個付いている車両は原則二個同時交換です。トラックも同じ。
日本車のツインバッテリーは、並列で繋がっていますので、片方だけ新品だと、電圧がそろわず片減り、結果的に新品のほうも壊れてしまいます。
輸入車の場合は、並列ではなく役割が分かれている(例えばスタート用と電装用)ので、悪くなったほうだけを交換すれば大丈夫です。