終のクルマとなるエブリイ、必要なものを必要なだけ取り付けて車中泊仕様に!~完成と後日談~

前回は断熱編、今回はいよいよ車中泊に必要な電装品の組付けを施工していきます。

断熱編だけでも相当な密度でしたが、電装品はいよいよお客様のコンセプトを反映した作業となります。

目次

最小限でありながら、オーナーにとっては最大限の装備品

お客様

必要なものを必要なだけ!豪華な装備は要らない、旅する車にしたい!

終のクルマ、そしてオーナーの旅のスタイルに必要な電装品はなにか?

難航する打ち合わせ

春夏秋冬、年中快適に旅をしたいんです。

断熱も必要ですが、夏と冬を超えるには12VエアコンとFFヒーターが必要でしょう!

狭い室内、部品が荷室に出てくるのは無くしたい。

そうなると、どの部品も埋め込まないといけませんね。

屋根にあたる雨音とか、とにかく外の音がうるさくて!

FULL防音断熱、いってみよー

旅するうえでは、いろいろ家電も使う機会ありますから。大きめの出力が欲しい。

そうなると1800Wインバーターでしょうかね。(そろそろ埋め込みが厳しくなってきたな(^^;)

電力不安は極力なくしたい!

そうなるとリチウムバッテリー、うーん100Ahならなんとか、埋め込めるか。

さて、皆様も薄々お気づきかと思いますが。

これらすべてのご要望を満たすにはエブリイという車、そのものを違う車にしなくては通常満たせません。

特に、荷室の最大活用

この条件を満たすためには、荷室に部品を置かないのが必須条件。

しかし、1800Wインバーター、走行充電器、FFヒーター、各種配線類、さらには大容量リチウムバッテリーも埋め込むのはさすがに不可能。

荷室容量が足りません。

さらに!

最近は北海道でも夏暑いから、エアコンの稼働時間はできるだけ長くしたい!!

バッテリーの容量をあげるか、それとも埋め込みを選ぶか・・・

ご決断を!

う、うむむむ・・・

断腸の思いですが、リチウムバッテリーだけは荷室で。

了解です!!

それと、外部充電器も必須ですね!

12Vエアコンを取り付けるなら、走行充電器だけではいつか枯渇します。パンチのある充電のためにも、必須です。

部品決定

最小にして最大の部品たちはこちら!

  • 12Vエアコン
  • べバスト製FFヒーター
  • SOK製200Ahリチウムイオンバッテリー
  • リチウム対応走行充電器
  • 1800Wインバーター
  • コンセント
  • 外部ソケット
  • 外部充電器
  • コンタクターリレー

さぁ、打ち合わせは完了、夢の実現までもう少しです。

作業開始

避けられない車体改造

全部品を埋め込むには、車体の改造加工が必要です。

何度となく施工してきましたが、何度施工してもギリギリの緊張感。

なにしろ、エブリイの鉄板は本当に薄い

一歩間違えれば・・・ブルッ

FFヒーター、12Vエアコンは車体下回りにも影響する大作業。

とにかくエアコンの配管含めて工夫必至の作業です。

取り付ける度に検討して、アップグレードして・・・

コンセントの場所を検討中・・・

お、ちょうどいいとこに。

新しいエアコンの取り付け場所みつけたけど、足回りとの兼ね合いがあるから。手伝って。

え?なになに。

下回りも美しくしたい。

揺らしながら写真を撮って、臨場感を狙う。

どうも、新たに美しく、下回りを取り付ける場所を見つけたようなんですが

サスペンション等との兼ね合いがあるそうで、車体を揺らしています。

マジでしんどいけど、やっぱ取付後の飛び出しは最小限にしたいよね。

ゼェゼェ・・・

12Vエアコン取付。

さて、室内機取付です。

今回はエブリイバンですので、どうしても金具が見えてしまいます。

一度はワゴンの内装を活用する案も出ましたが・・・微妙に合わないんですよね。

たぶん下回りの取り付けは今回が歴代一、綺麗かも?

車体にボルト止めしない室外機取付をマスターしたそうです。

何事も工夫なんでしょうけども・・・どうやってるんでしょうかね。

毎回ワンオフですから、再現できるかはわからんけどね~

BOXタイプ、ワンクールタイプ取付で大事なこと。

中々良いおさまり。

今回は金具が随分特徴的。

水平を取りながら、エアコンの飛び出しを抑えて、なおかつ強度も確保して。

現状だと、これが最善かな。

BOXタイプ、ワンクール21タイプの12Vエアコンはとにかくドレーンホースが弱点。

水平をとらなければ、水が抜けず機器故障の原因となります。

リチウムバッテリーはSOK製。

今尾電機が現在(2024年2月時点)、お勧めしてるのはSOK製。

メーカー数多ありますが、私は今このメーカーのリチウムバッテリーが好きです。

SOKバッテリー
総合評価
( 5 )
メリット
  • アプリの正確性が本当に高い
  • アプリにエラーコードが出るから、何が悪いのかがよくわかる
  • 正確な%表示の偉大さよ・・・
  • A表記にプラスマイナスがあるため、充電と消費の比較が可能
  • 軽い
  • 特殊な形状で従来のバッテリーでは入らなかった空間に入る
  • リチウムにしては標準的な値段
  • 代理店が今尾電機に近い、近すぎて会いに行けるレベル
デメリット
  • CPUが命のため、点検段階で調整が必要な時がある
  • 特殊な形状で入らないときもある

特徴的なアプリの挙動とかは、以下ブログを。

レイアウト確定。

この時点で、ほぼ全体のレイアウトが確定しました。

飛び出しているのは12Vエアコン室内機とリチウムバッテリーのみ。

そう、この状態ですでに電装部品すべての埋め込みが完了しているのです。

  • 12Vエアコン
  • べバスト製FFヒーター
  • SOK製200Ahリチウムイオンバッテリー
  • リチウム対応走行充電器
  • 1800Wインバーター
  • コンセント
  • 外部ソケット
  • 外部充電器
  • コンタクターリレー

さぁ仕上げにかかりましょう。

断熱施工に関しては、しつこいですが前回のブログをご参照あれ。

完成

完成です。

なんてシンプルな仕上がり!

お客様

必要なものを必要なだけ!豪華な装備は要らない、旅する車にしたい!

でしたよね。叶えることできたでしょうか?

荷室もばっちり使用できます。

SOKバッテリーの横寸法は20㎝。それだけがロスになっていますが

寝袋一つ分くらい。旅人としては、寝袋一つでも削りたいところですが・・・お許しを。

バッテリーを埋め込まないのがデメリットのような言い方ですが

やはりメンテナンス性は埋め込まないほうが絶対に良いです。

遠方のお客様ですので、最悪バッテリーに不備があった場合も交換は比較的容易ですから。

旅においては、緊急時の対策も重要。

私は旅するときはいつもコンパスもってました。どこ行くねん。

なお、後席も展開可能。つまり通常使用も可能。

旅しているときよりも、日常使用のほうが絶対多いはずです。

この写真のように使用すれば、一人用ベッドの完成。

オーナー様が独自で組み上げられたそうですが、実用をよく考えられています。

ワザマエ

インバータースイッチとFFヒータースイッチ、そしてコンセント。

あくまでもシンプルにまとめました。いや、実際これで充分!

家電も使えて、暑ければクーラー、寒ければヒーター。断熱施工のおかげで春も秋も快適・・・

本当、これ以上何もいらないのかもしれませんね。

後日談

お客様から、ご使用状況の報告、頂戴しました。

お客様

お世話になっています
FFヒーターも全く問題なく、楽しく過ごしてます。
本栖湖 竜ヶ岳、長野県 美ヶ原
断熱もバッチリ👌。車内も凍り付く事もありません。天井の雨音も全く問題ありません。

嬉しいですね。うん、嬉しいです。でも、うらやましい気持ちのほうが勝ってます(笑)

しかし、すごいですね、凍り付いているようにも見えますが・・・

これほどだと、FFヒーターも大活躍なんでしょう。

それに断熱もバッチリ、やっぱり効果あるんですね~

終のクルマ、これからのオーナーの旅路の無事を祈って!

ブログも終了です。

あ~

旅に出たいな~

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